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うねりを徹底解説②

【バタフライ】快適に泳ぐための「うねり」の極意:順番が生む美しさと推進力

こんにちは、川崎です。
今回はバタフライの泳ぎにおいて、非常に重要な要素である「うねり」について、改めて深掘りして解説します。

うねりは、バタフライの泳ぎを支える根幹であり、推進力と美しさの源泉です。本記事では、うねりの基本的な考え方から、身体の各パーツの連動、そして水中・水上の両面から見た理想の動作まで、順を追って丁寧にお伝えしていきます。

■ うねりとは「順番」である

バタフライにおけるうねりは、単なる「腰の動き」ではありません。よく練習現場では「腰を使って」と指導されることがありますが、私の考えでは「腰は使うものではなく、使われるもの」です。

つまり、正しいうねりができた結果として、自然と腰が動くというのが本質です。

この違いを理解することで、無理な力みや誤ったフォームから解放され、より効率的な泳ぎに近づけるでしょう。


■ 良いうねりの条件:「全パーツが同じ軌道を通る」

私が重視しているのは、身体の各パーツが順番に、かつ同じ軌道を通過することです。
例えば、次のような順番で体が動くとします:

この順番で、すべてのパーツが一つの軌道(線)上を通過することで、バタフライ特有の滑らかな波動=「うねり」が生まれます。

一部のパーツがこの軌道から外れてしまうと、全体の流れが乱れ、推進力のロスやフォームの崩れにつながるのです。


■ 映像で見る「正しいうねり」

水中映像で確認してみましょう。私の泳ぎの一コマでは、以下のように動作が順を追って展開されています:

  • 手 → 頭 → 胸 → 腰 → 足の裏 といった順番で下方へ沈む
  • すべての部位が、明確な“ピンクのライン”を通過するように意識

この順番が崩れると、たとえば腰だけが先に沈んでしまったり、足が置き去りになったりして、理想的な体重移動ができなくなります。


■ 水上から見た「うねり」も同様に

うねりの原理は、水上でも同じです。

背中 → 腰 → お尻 → 太もも → 膝 → ふくらはぎ → 足先というように、波のように順番に上がってくるのが理想です。

特に注意したいのが「腰が先に出てしまう」パターン。これは動作の順番が崩れたサインであり、スムーズな推進を妨げます。腰は「勝手に出てくるもの」と考えて、前方からの動作が先行するように意識しましょう。


■ まとめ:うねりは「体重移動」である

うねりの本質とは、**身体全体の重心移動(体重移動)**です。

それが成立するためには、すべてのパーツが、正しい順番で、同じ軌道を通る必要があります。そしてこの流れをつくることで、バタフライ特有のリズムやテンポが自然と整い、より楽で快適な泳ぎが実現します。


■ 練習のポイント

  • 自分のうねりの映像を確認し、パーツの動きの順番をチェック
  • 水中・水上両方で、体の軌道が一貫しているかを観察
  • 「腰を動かす」のではなく、「流れに沿って動く感覚」を大切に

快適なバタフライは、正しいうねりから生まれます。今回の解説を参考に、ぜひご自身の泳ぎを見直してみてください。

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