【バタフライ】快適に泳ぐための「うねり」の極意:順番が生む美しさと推進力
こんにちは、川崎です。
今回はバタフライの泳ぎにおいて、非常に重要な要素である「うねり」について、改めて深掘りして解説します。
うねりは、バタフライの泳ぎを支える根幹であり、推進力と美しさの源泉です。本記事では、うねりの基本的な考え方から、身体の各パーツの連動、そして水中・水上の両面から見た理想の動作まで、順を追って丁寧にお伝えしていきます。
■ うねりとは「順番」である
バタフライにおけるうねりは、単なる「腰の動き」ではありません。よく練習現場では「腰を使って」と指導されることがありますが、私の考えでは「腰は使うものではなく、使われるもの」です。
つまり、正しいうねりができた結果として、自然と腰が動くというのが本質です。
この違いを理解することで、無理な力みや誤ったフォームから解放され、より効率的な泳ぎに近づけるでしょう。
■ 良いうねりの条件:「全パーツが同じ軌道を通る」
私が重視しているのは、身体の各パーツが順番に、かつ同じ軌道を通過することです。
例えば、次のような順番で体が動くとします:
- 手
- 頭
- 胸
- 腰
- 足
この順番で、すべてのパーツが一つの軌道(線)上を通過することで、バタフライ特有の滑らかな波動=「うねり」が生まれます。
一部のパーツがこの軌道から外れてしまうと、全体の流れが乱れ、推進力のロスやフォームの崩れにつながるのです。
■ 映像で見る「正しいうねり」
水中映像で確認してみましょう。私の泳ぎの一コマでは、以下のように動作が順を追って展開されています:
- 手 → 頭 → 胸 → 腰 → 足の裏 といった順番で下方へ沈む
- すべての部位が、明確な“ピンクのライン”を通過するように意識
この順番が崩れると、たとえば腰だけが先に沈んでしまったり、足が置き去りになったりして、理想的な体重移動ができなくなります。
■ 水上から見た「うねり」も同様に
うねりの原理は、水上でも同じです。
背中 → 腰 → お尻 → 太もも → 膝 → ふくらはぎ → 足先というように、波のように順番に上がってくるのが理想です。
特に注意したいのが「腰が先に出てしまう」パターン。これは動作の順番が崩れたサインであり、スムーズな推進を妨げます。腰は「勝手に出てくるもの」と考えて、前方からの動作が先行するように意識しましょう。
■ まとめ:うねりは「体重移動」である
うねりの本質とは、**身体全体の重心移動(体重移動)**です。
それが成立するためには、すべてのパーツが、正しい順番で、同じ軌道を通る必要があります。そしてこの流れをつくることで、バタフライ特有のリズムやテンポが自然と整い、より楽で快適な泳ぎが実現します。
■ 練習のポイント
- 自分のうねりの映像を確認し、パーツの動きの順番をチェック
- 水中・水上両方で、体の軌道が一貫しているかを観察
- 「腰を動かす」のではなく、「流れに沿って動く感覚」を大切に
快適なバタフライは、正しいうねりから生まれます。今回の解説を参考に、ぜひご自身の泳ぎを見直してみてください。