現代の水泳指導では、「キックはこうする」「肘はこの角度で」など、頭(脳)でコントロールすることが正しいという風潮がまだまだ根強いです。でも、それって本当に体にとって自然なんでしょうか?
目次
● なぜ“体に聞く”ことが大事なのか?
よくある質問に、こんなものがあります:
- キックは多い方がいいですか?
- キャッチの手の角度はどうすればいいですか?
- キックってそもそも必要なんですか?
こういうとき、僕は**「足に聞いてみてください」「腕に聞いてみてください」**と伝えます。
つまり、脳の命令じゃなくて、体自身の声を聞いてほしい。

● 脳の命令 vs. 体の自然な動き
例えば「肘を曲げてキャッチしてみてください」と言ったとしても、脳が命令して無理やり肘を曲げても、結局泳ぎの中ではうまくいかないと思うんです。だってそれって、自然な動きじゃないですよね。
同じように、
キックが多くなっちゃう人も、ただ「減らそう」と意識しても減らない。それは体が今の環境ではキックを多く打たざるを得ない状況になってるからです。
● じゃあ、どうしたらいいのか?
答えはシンプルです:
「体が勝手にそう動いてしまうような環境を整える」
例えば、キックを減らしたいなら「足を止めよう」と意識するのではなく、自然と足が止まるような練習や体の使い方を探すべきなんです。
● 日常の動きにヒントあり
こんな経験ありませんか?

- プールから上がるとき、「肘はこの角度で上がろう」なんて考えてない。
- ドアを開けるとき、「肘はこう使おう」なんて考えてない。
でも、ちゃんと肘は使えてるし、体は動いてますよね。
これが体の自然な動きなんです。日常では脳が細かく命令なんてしてない。でも水泳になると、なぜか「こう動け」って命令しがち。
● 水泳も、日常も「体が動きたいように動かす」
「肘を曲げなさい」と命令されたら、誰でもちょっと嫌な気持ちになりますよね。
それって水泳も同じで、脳が「こうしなさい」と命令する世界では、豊かに泳ぐことは難しい。
だから僕は、水泳のヒントは日常にあると思ってます。日常生活では体が自然に動いている。その感覚を泳ぎにも取り入れてほしい。

● 最後に
今日の話は、ちょっとふわっとした内容だったかもしれません。
でも、「うまくなりたい」と思うほどに、脳で考えすぎて体の声を無視してしまう人が多いのも事実です。
ぜひ一度、**「今の自分の体は何を感じて、どう動きたがっているのか?」**を大切にしてみてください。
川崎さんの伝えたいことまとめ
- 技術よりも「体の声を聞くこと」が大切
- 頭で動きを作らず、体が動きたいようにさせる
- キックやキャッチも、自然に動く環境づくりがカギ
- 水泳のヒントは、日常生活の動作にある
体の声に耳を傾けることが、楽に美しく泳ぐ第一歩です。